『考える技術・書く技術』の書評!難解な本であったが、抽象と具体の行き来ができる人であれば何となく理解できるはず

ブログを本格的に再起動をさせるということで、ライティングに関する名著『考える技術・書く技術』(著者:バーバラミント)を読んでみました。
いやー、ぶっちゃけ超、難しかった。
大半は、何を言わんとしているのか分かりづらく、字面を追っているだけで終わったところがほとんどです。
しかし、役に立った場所もある。
今回の書評では、だいたい理解できて役立ちそうなところを引用しつつ、気づきを書いていきます。
目次
ピラミッド構造こそが最重要だと感じた
『考える技術・書く技術』を読んでいて、最重要だと感じた概念は「ピラミッド構造」です。
各メッセージはひとつの考えの下に、ピラミッド構造を構成する
1.どのレベルであれ、メッセージはその下位グループ群を要約するものであること。
2.各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること。
3.各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること。
これだけ、みても何が何だか分かりづらいですが、ピラミッドの頂点に伝えたいテーマがあり、その下にテーマを具体的に説明したメッセージが並んでいて、それが続くというイメージです。
拡大をすると・・・
文章を書くときには、ピラミッド構造を作り、一番上に一番伝えたいメッセージを配置して、書いていくのが大事だということです。
2.各グループ内のメッセージは、常に同じ種類のものであること。
こちらは、同じグループに属するメッセージを分類するということです。
例えば、犬というグループに、金属を入れたりしないということです。
犬を論じているグループに、金属を入れることは、論理的におかしいです。
哺乳類というグループに、犬、猫を含むことは論理的に整合性が取れますが、哺乳類のグループに金属、アルミニウムを含むことは、おかしいのです。
猫の1つ上の概念は哺乳類ですが、1つ下にすると、スコティッシュフォールドという猫の種類になります。
猫も犬も、同じ哺乳類の概念に含まれます。
おそらく、著者であるバーバラ・ミント氏が言いたいのは、各グループのメッセージは、同じ抽象度のものを入れろ、ということだと思います。
例えば、猫の種類のグループなのに、哺乳類という概念を入れるな。ということです。
ものごとを抽象化したり、具体化する習慣のある人は、なんとなく分かると思います。
3.各グループ内のメッセージは、常に論理的に順序づけられていること。
論理的に順序づけて書きなさい、並べなさい、ということです。
具体的には、
- 演繹の順序(大前提、小前提、結論)
- 時間の順序(1番目、2番目、3番目)
- 構造の順序(北から南、東から西、など)
- 比較の順序(1番重要なもの、2番目に重要なもの、等々)
確かに、同一見出し内の文章構成を順序立ててやってくれてない文章は、わかりづらいです。
なぜ、ピラミッド構造が文書を書く際に重要なのか?
文章をわかりづらくさせるものは・・・
それは、文章構成のまずさです。
書き手による文章の並べ方が、読み手の頭の中の理解プロセスとうまくかみ合っていないと、文章が分かりづらくなります。
「何」を書くというのも、大事ですが、どんな「順番」で書くか?というのも、大事です。
「誰」が書くか?というのも、もちろん大事です。
同じ内容を違う順番で書いてあると、理解のスピードが違うことも多々あります。
そういった「何」をどんな「順番」で書くか、という文章構成を考える際にピラミッド構造は役に立ちます。
まとめ
正直なところ、『考える技術・書く技術』は、書いてある内容が分かりづらく難しかったです。
書く技術を教えているのに、内容が分かりづらいという・・・謎!
翻訳書であったり、事例がコンサル業界特有のニュアンスを含んでいたり、改訂版であったり、いろんな要因で分かり辛くなっていたんでしょう。
ただ、Amazonのレビューにもありましたが、「『考える技術・書く技術』の内容を実践できない人が多いから、コンサル会社が成り立っていると言っても過言ではない」とありました。
分かりづらいで終わらせるのは、もったいない何かが、『考える技術・書く技術』にはあると思います。
ときおり、見返したいと思います。
文章の書き方に関する本として、コンサルティング会社に就職する人であれば、『考える技術・書く技術』は、必読の書かもしれませんが、もっと他にいい本があります。
そのうち、文章の書き方に関する本の書評も書こうと思います。